健康経営は企業が従業員の健康管理を経営的視点で捉え、戦略的にサポートする取り組みです。
本記事では健康経営のなかでもとくに重要な「食」に焦点を当て、従業員の食事から健康経営にアプローチする方法を紹介します。
また記事後半では、コストを抑えつつ高い導入効果が期待できる社食サービスについても解説します。
健康経営とは
「健康経営」はNPO法人健康経営研究会が提唱する概念で、企業が従業員の健康に配慮することによって、経営面でも大きな成果が期待できるという考え方です。
今後の企業経営においては、人という資源を資本化して企業が成長することで、社会の発展に寄与することが重要になります。
健康経営は、このような社会背景から近年ますます注目を浴びています。
健康経営が始まった背景
従来、従業員の健康管理は自己責任であり、それらを企業が管理することはコストと考えられてきました。
しかし、今後も続くであろう深刻な人手不足問題などを背景に、従業員の健康づくりを投資の一環と捉える健康経営の考え方が広まっています。
健康経営に取り組んだ結果、生産性向上、業績向上、従業員のモチベーション向上、組織の活性化、企業価値向上、採用時の応募数増加などの効果を実感している企業は少なくありません。
また、労務管理および労働安全対策の視点から、健康経営は法令遵守やリスクマネジメントの手法としても注目されています。
健康経営のメリットは?
健康経営を実践する大きなメリットは、従業員の健康管理やストレスチェック、産業医とのオンライン相談など、従業員の健康に対する取り組みを強化できる点です。
従業員のメンタルヘルスケアが徹底されれば、中長期的な生産性向上につながります。
また、企業の健康経営の取り組みを積極的にPRすれば、自社の採用力アップにつながり、優秀な人材を確保しやすくなります。
食生活の改善に向けた評価項目について
健康経営の評価項目の一つとして「食生活の改善に向けた取り組み」があります。
この取り組みでは、具体的な対策内容として次の8つが掲げられています。
- 健康を考慮した食堂メニューや弁当の利用促進
- 健康を考慮した飲料提供の取り組み
- 提供する健康を考慮した食事や飲料にカロリーや栄養素を表示し、それを取り入れる働きかけ
- 健康を考慮した食事や飲料の現物の支給
- 継続的な食生活改善や料理教室などの社内外のイベントの実施
- カロリー記録やアプリ提供などのサポートの実施
- 定期的・継続的な食生活改善に向けた取り組み
- 朝食欠食対策としての朝食提供
企業が健康経営に取り組む際は、はじめに食生活の改善に重点を置くことで、従業員の健康状態を改善して生産性を向上させやすくなります
したがって企業は上記の8項目を参考に、自社の状況に合わせた食生活改善の取り組みを進めることが重要です。
従業員の食生活における問題点
現代社会で暮らす人々の食生活には、さまざまな問題点が指摘されています。
とくに代表的な問題は次の5つです。
- 朝食の欠食
- 野菜や果物の摂取不足
- 塩分の取りすぎ
- 短時間での食事
- 生活習慣病
朝食の欠食
朝食は1日のエネルギー源となる重要な食事です。
したがって朝食を摂らずに1日をスタートすると、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
とくに、朝食の欠食は生活習慣病のリスクを高めるおそれがあるため注意が必要です。
また、毎日朝食を摂ると1日の生活リズムが整うほか、適切な栄養バランスを維持しやすくなります。
しかし、毎日の忙しさや食欲のなさから朝食を抜く社会人は多く、企業の健康経営においても重要な課題となっています。
企業が健康経営を推進するうえでは、従業員の朝食の欠食問題に対する取り組みが必要不可欠です。
野菜や果物の摂取不足
野菜や果物は、ビタミン、ミネラル、食物繊維など、体に必要な栄養素を豊富に含んでいます。
これらの栄養素は体の機能を正常に保つだけでなく、生活習慣病の予防にも役立ちます。
しかし、栄養バランスを考える煩わしさや食事の手間を省くために、野菜や果物を十分に摂取できていない人は珍しくありません。
野菜や果物から栄養素を接種できなければ、健康状態の悪化や生活習慣病のリスク増加につながります。
企業の健康経営においても、定期的・継続的な食生活改善に向けた取り組みが求められています。
栄養素に関する知識や、栄養バランスの良い食事の習慣化は、健康経営を推進するうえで非常に重要です。
塩分の摂りすぎ
適量の塩分は体の機能を維持するために必要です。
しかし、塩分を過剰に接種すると、高血圧や心疾患など生活習慣病のリスクを高める可能性があります。
とくに加工食品や外食が増える現代社会では、知らず識らずのうちに塩分を摂りすぎてしまうケースも少なくありません。
したがって企業の健康経営においては、従業員の塩分摂取量に注意を払うことが重要です。
食事の提供や食事環境の改善を通じて、従業員の塩分摂取量を適切な範囲に保つ取り組みが求められます。
短時間での食事
現代社会では多忙な日々を送る人々が増えており、手軽に購入できてすぐに食べ終えられるコンビニエンスストアやファストフードが数多く開発・販売されています。
その結果、一回あたりの食事時間が短くなる傾向が強まっています。
しかし、このような食事スタイルでは満腹感を得る前に食事を終えてしまい、結果として過食につながるおそれがあります。
健康経営を目指す企業は、社員食堂の提供や食育セミナーの開催など、従業員の食事スタイルを改善するための施策を提案・実行する必要があります。
生活習慣病
生活習慣病は現代社会における健康問題の一つで、食生活と密接に関連しています。
とくにがん、心疾患、糖尿病などの生活習慣病は、食事内容や食生活のスタイルによって大きく影響を受けます。
朝食の欠食、野菜や果物の摂取不足、塩分の取りすぎなどは、これらの病気の引き起こすおそれがあるため注意が必要です。
健康経営で食生活改善する効果
健康経営で食生活を改善すると、次のような効果が期待できます。
- 栄養バランスが整うことで体調が良い
- 生活習慣予防
- ストレス軽減
栄養バランスが整うことで体調が良い
食事は私たちの健康長寿に直結し、日々の楽しみや潤いをもたらす大切な活動です。
しかし、現代の食生活では、朝食の欠食、野菜や果物の摂取不足、食塩の取りすぎなど、多様な問題が存在します。
これらはすべて、生活習慣病のリスクを高める要因となります。
企業が健康経営を推進し、従業員の食生活を改善することで、栄養バランスが整い、体調が改善します。
正しい栄養バランスに基づく体調管理は、従業員の健康状態の改善と生産性の向上に直結します。
生活習慣病予防
食生活の改善は、生活習慣病の予防につながります。
上述のとおり、がん、心疾患、糖尿病などの生活習慣病は毎日の食事内容から大きく影響を受けます。
企業が主体となって健康経営を推進し、従業員の食生活改善に注力すれば、生活習慣病のリスクを軽減できます。
ストレス軽減
栄養バランスが整った食事は、ストレスの軽減にも寄与します。
従業員にとって食事が心地よいリラクゼーションの時間となれば、心身の健康を維持するための重要な要素となるからです。
従業員のストレスが軽減すれば、日頃の業務でより良いパフォーマンスを発揮しやすくなり、企業全体にとっても大きな利点をもたらします。
健康経営における食生活の改善に向けた福利厚生
健康経営を目指す企業は、主に次のような福利厚生から取り組み始めています。
- 社食サービスの導入
- 食育を目的にした勉強会の実施
- 食の専門家を相談窓口として設置
社食サービスの導入
社食サービスは、従業員が栄養バランスの良い食事を手軽に取れる環境を整える福利厚生制度です。
社食があれば従業員は健康的な食事を接種しやすくなり、生活習慣病の予防や健康維持につながります。
また、社食は従業員のコミュニケーションの場でもあり、職場のコミュニティを強化する効果もあります。
従業員の満足度やロイヤリティ向上にもつながるため、多くの企業が導入を検討しています。
食育を目的にした勉強会の実施
社員の関心に合わせて食育関連のセミナーを開催する企業もあります。
「働く人のパフォーマンスを向上させるごはんとは」「食習慣を変えて体質を改善しよう」「正しい間食の摂りかた」など、社員が知りたいテーマを学習すれば、食事や健康の意識改善を促せます。
ランチタイムなどの参加しやすい時間帯にセミナーを開催する、試食を取り入れるなど、ユニークな企画にすると参加者も増えやすく、楽しみながら健康経営を実現できます。
食の専門家を相談窓口として設置
食や栄養に詳しい専門家を、社員の相談窓口として設置するというケースもあります。
食の専門家は、栄養バランスの取り方や食事のタイミング、食材の選び方など、食に関する様々なアドバイスを分かりやすく提供します。
従業員が抱える悩みや疑問に対して柔軟に対応し、従業員一人ひとりが自身の健康を自分で管理し、改善できるようにサポートする施策です。
【筋肉食堂Office】常備型社食がおすすめ

筋肉食堂Officeは、法人向けの福利厚生型食事・社食サービスです。
食事メニューは人気のグリルダイニング「筋肉食堂」のプロの料理人が一つ一つこだわって調理しており、高たんぱく・低カロリーの理想的な食事が豊富に用意されています。
さらに、自社工場で作られたお弁当はすぐにフレッシュ冷凍され、新鮮な状態でオフィスに届けられます。
支払い方法もキャッシュレス決済に対応しており、現金管理の手間も削減可能です。
従業員の食事管理から健康経営を目指す企業は、福利厚生の一環として筋肉食堂Officeの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
本記事では健康経営の考え方を説明したうえで、食という観点から健康経営を目指すメリットについて解説しました。
また、低コストから導入可能な設置型社食サービス「筋肉食堂Office」の特徴やメリットについても紹介しました。
健康経営を目指している企業は、ぜひ本記事の内容を参考にしてみてください。